【照射角ズーム】
力強くコントラストのある描写が魅力の直射光。影を活かした撮影をするときに活用したいのが照射角ズームのマニュアル調整です。照射角を望遠側に変更することで、スポットライトのような狭い光を楽しむことができます。
Air10sで照射角を200mmに変更しました。正面寄りの位置から光を当ててみます。
光の当たる範囲が狭くなり、暗闇が印象的な格好いい画に仕上がりました。
ストロボの発光部が長方形のため、光の形も長方形になっているのがわかります。ストロボの角度を倒すことで縦長の光にしたり、斜めにしたりすることも可能です。
モデルに向かって斜め右上方向から光を当て、照射角を変更した比較です。
24mmは広く光が当たっていますが、200mmに変更すると照射範囲がとても狭くなっています。
また、照射角を広角側から望遠側に変更すると光が集束するため、光量が同じでも光の当たった場所は明るくなります。照射角を変更したときは光量もその都度調整してください。
【番外編:バウンス撮影】
直射光を反射させてライティングする「バウンス撮影」も、力強い直射光を活かした撮影方法です。
室内で白い天井や壁があるときは、バウンス撮影を使わない手はありません。少ない機材で手軽に柔らかい光を作ることができます。
バウンス先に色が付いていると色被りをしてしまったり、暗いグレーや黒だと反射光が弱く光量が得られないことがあります。
まずは天井に光をバウンスさせる「天井バウンス」です。
ストロボのヘッドを真上に向け、天井に光を当てます。
非常に柔らかく光が回っています。上からの光なので、首の下など、下方向に陰影が付いています。発光面積が大きく光がよく回り込むため、床にできた人物の影もとても薄くなっています。
次に、白い壁に光を反射させる「壁バウンス」をしてみましょう。
モデルに近い位置の壁にバウンスさせるほどサイド光になり、手前側の遠い位置にバウンスさせるほど正面からの光になります。
また、壁とストロボの距離が近いほど硬い光になり、遠いほど柔らかい光になります。
以上のように、ストロボにアクセサリーを付けず少ない機材でも使い方次第で様々なライティングが楽しめます。直射光ならではの表現を楽しんでみてください。
使用機材
※下記のストロボもお使いいただけます。オフカメラ・ストロボ撮影の場合は、コマンダーのマウントはカメラと一致する必要がありますが、リモート側のストロボは、どのマウントでもお使いいただけます。
もっと詳しく知りたい!聞きたい!方は、
Youtubeのご視聴、またはワークショップへのご参加をぜひお願いします。
モデル:有栖川姫子
撮影・執筆:えはらあい
監修:國頭公之