ライティング・バイブル
〜被写体が自由に動けるライティング〜
@PANY STUDIO
東京・秋葉原の撮影スタジオ「PANY STUDIO」にてニッシンストロボを使ったライティング撮影をさせていただきました!
今回のライティング・バイブルではその写真のライティング方法をご紹介いたします。
モデル:アオゾラ。
モデル:天上てんこ
今回ご紹介するのは、背景紙セットで影が少ない写真を撮影できるライティングです。
女の子キャラ、可愛い系キャラで光が回ったオーソドックスな画を押さえておきたい時や、モデルに顔や体の向きを気にせず自由に動いてもらいたい時におすすめです。複数人で撮影する時にも適したライティングです。
撮影方法
絞り F 3.2
シャッタースピード 1/125
撮影セット後ろ側の背景紙横、両サイドに置いてある2灯のストロボC・Dは、背景を明るくするために天井に向けて光を当てています。スタジオの白い天井に光を当てることで、天井からの反射光が柔らかく広く拡散します。背景だけでなく、全体を明るくし光を回す効果があります。
モデル:天上てんこ
全身でもアップでも撮影できるライティングです。背景紙は明るい色のものがおすすめです。後ろ2灯(C・D)の光量を変えることで背景紙の明るさが変わるので、好みに合わせて光量を調節しましょう。黒背景紙など、背景を暗く落としたい時はストロボはオフにします。
メイン光A・Bは左右から当てているため、モデルの立ち位置が前にずれると真正面を向いた時に鼻の横に影が出やすくなります。立ち位置が前に来すぎないように気をつけましょう。モデルの顔が左右どちらかに向いている方が光が綺麗に回ります。
〈応用パターン1〉
ライティングはそのままで、ストロボの光量バランスを変えることで印象を変えることができます。
モデル:アオゾラ。
Bの光量はそのまま。Aの光量を少し下げ、C・Dはオフにしています。
Aの光量を下げたため光量差がつき、メイン光がB、補助光がAという関係になります。A・Bを同一光量で当てている時よりも陰影が付くため、立体感のある写りになります。補助光の光量を強くすると影が弱くなり、光量を弱くすると影が強く出ます。撮影イメージに合わせて光量バランスを調節しましょう。
後ろ側のストロボC・Dはオフにしているため背景は暗くなり、白背景紙がグレーに写っています。
モデル:天上てんこ
こちらの写真はA以外のストロボは全てオフにし、A1灯のみで撮影しています。陰影が濃く出るため、立体的でかっこいい印象になります。メイン光の発光面積が大きいため陰影は滑らかに付きます。
背景紙は2つ上の写真と同じピンク色を使用していますが、光量が落ち暗くなったためシックな色合いになっています。
〈応用パターン2〉
こちらのカットでは、天井に向けていたストロボC・Dの向きを変え、モデルの背中に向けて直射で当てています。両側から逆光の光が当たり、髪の毛の艶や体のラインが出ています。
後ろからの光がアクセントになり、キラキラ感が足されるライティングです。カラーフィルターで色を付けてみても面白いですよ。
今回は背景紙セットでの被写体が自由に動けるライティング方法でした。光量のバランスを変えることで写真のイメージが変わるので、衣装やキャラに合わせて様々なパターンで撮影ができるライティングです。
「PUNY STUDIO」ではニッシンの機材を貸出中です。是非ストロボを使ってライティング撮影に挑戦してみてください!
(2019/11/25 撮影・文章:えはらあい)
撮影データ
[カメラ設定] ISO 500絞り F 3.2
シャッタースピード 1/125 [ライティングデータ] A・B : i60A ソフトボックス 光量 1/8
C・D : i60A 直射 光量 1/8
コマンダー : Air10s [撮影機材一覧]Air10s
[NAS] 高機能NASコマンダー。最長100m通信・1/3EVステップで調光可能。キヤノン・ニコン・ソニー・富士フイルム用・フォーサーズ用
[NAS] ガイドナンバー60(200mm)、32(35mm) *ISO100 小型大光量・NAS対応電波式レシーバー内蔵。HSS・外部電源対応。キヤノン・ニコン・ソニー・フォーサーズ・富士フイルム用。
重さわずか545g。カーボン製超軽量ライトスタンド。バッテリーホルダー付き
撮影・制作
ニッシンデジタル
PANY STUDIO